その不調は気血水の乱れ?東洋医学的に見るサイン
こんにちは!今日は「気血水」という東洋医学の考え方についてお話ししたいと思います。私たちの健康は、ただ病気がない状態ではなく、「気血水」がスムーズに流れている状態が健康だとされています。では、「気血水」とは何か、そしてそれが私たちの健康にどのように影響するのかを見ていきましょう。
気・血・水とは?
気血水は、東洋医学において身体の状態を判断するための重要な概念です。「気」はエネルギー、「血」は栄養を運ぶ液体、「水」は体内の水分を指します。これらの要素がバランスよく巡ることで、私たちの健康が保たれます。もしこのバランスが崩れると、身体に不調が現れ、病気になりやすくなると考えられています。「気血水」はお互い関連し、影響を及ぼし合っています。どれか1つに異常があったり、3つのバランスが崩れると、様々な変調や不調があらわれます。「気血水」のバランスを保つには、まず、生命力の源である「気」の働きを高めることが最優先で大切になります。
「気」とは?
「気」とは、生きるために必要な生命エネルギーのことを指します。東洋医学では、人間が健康に生きていく上で欠かせない重要な要素とされています。気には「先天の気」と「後天の気」があります。「先天の気」は、生まれながらにして持っているもので、両親から受け継いだものです。「後天の気」は食事や生活環境から得られるもので、生活習慣に大きく影響されるため、特に毎日の食事は重要です。
気が不足するとエネルギー不足となり、体が疲れやすくなったり、やる気が起こらなくなったりします。また、気が滞るとイライラしたり、ため息が多くなったりします。気の流れを良くするためには、リラックスする時間を持つことや、深呼吸をすることが効果的です。
「血」とは?
「血」とは西洋医学でいう血液を含む栄養物質を指し、全身に栄養を届け、カラダを潤す働きをします。「血」がカラダに十分に巡ると、肌や髪の毛がうるおい、精神状態も安定し、どんなことでも前向きに取り組むことができます。「血」が不足すると肌や髪が乾燥し、目の疲れやめまいが起こりやすくなります。「血」の流れが滞ると、肩こりや腰痛、シミやあざができやすくなります。
血を健康に保つためには、鉄分やビタミンB群を含む食材を意識的に摂取することが大切です。例えば、ほうれん草やレバー、赤身の肉などが良いでしょう。また、ストレスを減らし、十分な睡眠を取ることも大切です。
「水」とは?
「水」は血液以外の体液(リンパ液・汗・唾液など)を指します。「水」はカラダを潤し、余分な熱を抑え、汗や尿として排出する役割があります。「水」が不足すると喉の渇き、肌荒れ、便秘が起こります。逆に「水」が滞ると、むくみや重だるさ、下痢、鼻水が出ることがあります。
水のバランスを整えるためには、適切な水分摂取が重要です。特に、季節や体調に応じて水分を調整し、普段から意識して水を飲むことや、利尿作用のある食材を取り入れることが効果的です。

その体調不良は気血水の乱れかも?
気血水のバランスが崩れると、体調にさまざまな不調が現れます。
- 気虚(ききょ) :疲れやすく、無気力。
- 気滞(きたい) :気の流れが悪く、ストレスやイライラを感じやすい。
- 血虚(けつきょ) :肌が青白くなり、髪の毛が抜けやすくなる。
- 瘀血(おけつ) :痛みやしこりが出る。
- 水虚(すいきょ) :乾燥感や便秘を感じる。
- 水湿(すいしつ) :むくみや重だるさ。
これらの不調を改善するためには、日常生活の中で気血水を整えることが重要です。
自分の体調をよく観察し、早めに対策をしましょう。
「気血水」と「五臓六腑」の関係
東洋医学では、「気血水」を十分に巡らせるために「五臓六腑」が重要な役割を果たしていると考えられています。五臓とは、肝(かん)、心(しん)、脾(ひ)、肺(はい)、腎(じん)のことで西洋医学でいうところの臓器とは必ずしも一致しません。「五臓六腑」と、「気血水」がお互いに影響し合って健康に機能することで、バランスが保たれ、私たちの健康が維持されます。
- 肝 :気の流れを調整し、血を蓄える役割があります。
- 心 :血を全身に巡らせる重要な機能を持っています。
- 脾 :気・血・水の生成を助ける役割があります。
- 肺 :気を調整し、水の代謝を管理します。
- 腎 :水の調整を行い、体内のバランスを保ちます。

気血水のバランスを保つために
日常生活で気血水を整えるためには、いくつかのポイントがあります。まず、バランスの取れた食事を心がけることが大切です。特に、旬の食材を取り入れることで、体に必要な栄養素を効率よく摂取できます。
また、適度な運動やストレッチを行うことで、気の流れを良くし、血行を促進することができます。さらに、十分な睡眠を確保することも、気血水のバランスを保つためには欠かせません。自分の身体の声に耳を傾け、無理をしすぎないことがとても大切です。
まとめ
私たちの健康は、「気血水」のバランスによって大きく影響されることがわかりました。何気ないちょっとした不調や気になる症状も、「気血水」の観点から見直してみるのも新たな発見があると思います。
日本人はもともと「気」を使う民族ですから、「気」を最優先に補わなければいけないのも納得ですね!
疲れたら、まず、寝る! 無理をしない!
忙しい毎日の暮らしの中で、〜気を補い、血を巡らせ、水を調整し、整える〜そんな意識を持つことで、自分自身の体調を見つめ直したり、ストレスを減らすためのリラックスにつながるといいですね。
気血水の流れを良くすることで、美と健康を維持していきましょう。